・あなたは「wikipediaのAsanagi」を知っているだろうか。
・ウィキペディアを読んでいると、項目の説明文だけではなく、写真や図が添えられていることがある。これらの図はどこかから勝手に持ってきたものではなく、利用許諾が取れているものや、記事の執筆者自身が権利を保有している画像である。

・そのあたりの事情はDPZの記事「ウィキペディアの画像提供依頼に応える」を読むとよくわかる。

・記事を書いた小野法師丸氏が自ら扮装して提供した「ギャル男」の写真は、現在でも記事上に反映されて、典型的なギャル男像の理解の助けになっている。 ・このように、記事と同様に、誰かの厚意で写真の提供をなされることがあるのがWikipediaなのだ。


・Wikipedia「体育座り」の項目を見ると、このように3Dモデルで再現された体育座りが載っている。

・「広告写真」の項目を見ると、札束風呂に入っている人やビフォーアフターの人の3Dモデルがご親切にも用意されている。親切な人もいるものだ。
・お察しの通り、上記「体育座り」や「広告写真」の3Dモデル画像を作っているのは同一人物である。
・Wikipediaには記事の執筆者のページもある。それによると、これらを投稿しているのはAsanagi氏という人物であるらしい。彼はすでに10年ほどWikipediaに執筆を続けているのだが、文章だけではなく、仮想空間シミュレーター「セカンドライフ」のモデルを使った資料画像(パブリックドメイン)の作成をずっと続けている。

・「土下座」の説明

・「がきデカ」の「死刑!」のポーズ。
・誰?

・「ビートたけし」の「コマネチ」の説明。
・わざわざGIFを使って説明してくれることもある。お笑い芸人のギャグの解説も多い。

・「とにかく明るい安村」の説明。

・「ダンディ坂野」の「ゲッツ」をする、ダンディ坂野ではない男。

・「イワイガワ」の岩井ジョニ男のギャグ「あ!」の説明。

・「志村けん」の「アイ―ン」をする、褐色の男。

・「オードリー春日」の「トゥース!」をする、褐色の男(日に焼けた?)。

・「ソフマップ」のグラビアにありがちな写真の説明。

・「ワイプ」の説明のために作られた、バケモノみたいなやる夫。

・「現場猫」の「ヨシ」の説明をする、筋肉質な男。

・「キャイ~ン」の説明をする男性の二人組。ウドだけ似ているのはなんなのか。

・「欽ちゃん走り」の説明をする、欽ちゃんではない憮然とした表情の男。

・DA PUMPの「USA」の最後の方でやるカニ歩きの解説。有名な腕をふる動作のほうは動く3Dモデルがない。

・「押忍」の説明。これいるか?

・「かめはめ波」を撃つ、一般男性。
・このように様々な分野でAsanagi氏は活躍しているのだ。

・これは「ひざ枕」の説明のために作られた画像だが、議論ページで「この画像はふざけすぎでは?」と疑義を呈され、消されていた。そういうこともある。
・もしAsanagi氏が3Dモデルの画像を作っていなかったら、あるいはこれから作るのをやめてしまったら、このカルチャーは絶えてしまうわけだ。Wikipediaというかなり多くの人に依存されている情報が、ごく少数の人々の気まぐれに支えられた偶然的なものであることがよくわかる。



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