「○○○=ブルーオーシャン説」2021年8月18日の日記

日記

・こないだ出たオモコロチャンネルの動画で「帝王切開はドイツ語の誤訳」みたいな話をちらっとしたんですよ。そしたらDMを頂きまして、それはどうやら誤りであるらしい。

 

・迂闊なことに、修正もきかない動画でガセビア(死語)を言ってしまった。ここでも訂正しておきます。

 

・具体的に何がどう間違っているのかというと、なんかどうやらこれが複雑なんですね。ウィキペディアなんかを読んでみると。

 

ガイウス・ユリウス・カエサル - Wikipedia

・私はてっきり「ドイツ語のKaiserschnittを間違って訳した結果、”帝王切開”という言い回しになってしまった」のだと思っていたのだけれど、Kaiserschnittは直訳で「帝王切開」なので訳し間違いというわけではない。

・しかしなぜ帝王なのか、というと、この帝王とはガイウス・ユリウス・カエサル(古代ローマのすごい軍人)を指すのだが、そもそもこの「カエサル」というのは「分娩時に死亡した妊婦から切り取り出された子」を意味していた。

・そして、由緒ある家系の本家ではない”分家”を「切り取られた」という意味合いになぞらえて「カエサル」と読んでいた。だからガイウス・ユリウス・カエサルはユリウス家の分家の子どもなのだ。

・そしたら、1世紀になって「カエサルは母親の腹を切開して生まれたからカエサルだ」みたいな俗説が出てきた。実際は、母親が死産していない限り、この時代にそんな出産法が可能だったはずない。そしてカエサルの母はちゃんと出産後も生きているので、初出は冗談で書いてるはずだが、有名になってしまった。

・7世紀ごろには「カエサルの名前の由来は、死んだ母親の腹から出てきた」という逆転した説が広まったのである。

・ややこし~~~。

・そのうえ、15世紀のシェイクスピアの戯曲マクベスに出てくる貴族マクダフが母親の腹を切開して生まれてきた、という設定もあり、これを帝王切開の語源とする説もあったりする。

 

・まあとにかく「ドイツ語を間違えて誤訳した」ということはないようだ。ただもっと根深いところに勘違いの連鎖があるのでややこしい。「帝王切開」は文字通り帝王カエサルの出産方法を指すが、実際の帝王カエサルは帝王切開で生まれていない! カエサルは「家系から切り取られた分家」だったから「カエサル」なのであり、母親の腹から切り取られたわけではない! でも歴史が勘違いして「カエサル=帝王切開生まれキャラ」みたいになったのもまた事実!

・なんて説明しづらい豆知識なんだ。

・とはいえ誤りは誤りなので訂正します。でも、上記の説もウィキペディアの通り書いてるだけだから、誤っている可能性はあるんだよな。

 

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